売り場デザイン部門
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金賞
- 作品名
- 墨場(ぼくじょう)
- 出品者氏名
- 磯田 彩穂李 丸山 恭平 山嵜 玲
- 会社名
- レンゴー株式会社
作品講評
筆の試し書きがモニターに写し出される事で、POPとして効果し、日々変わる売り場を演出できる消費者参加型のエンタメ施策を高く評価。筆使いの用途が膨らみ、市場拡大の布石になりそうなアイディアです。
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銀賞
該当なし
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銅賞
- 作品名
- 動物がいないペットショップ“Le Lien”(ルリアン)
- 出品者氏名
- 豊田 くるみ 関 菜月 萩原 美紅 宮川 ことの
- 学校名
- 同志社女子大学
企画意図・作品説明
フランスでの犬・猫の販売に関する法改正や日本におけるペットの飼育放棄問題に着目し、次世代の売り場として「動物がいないペットショップ」を提案します。人と動物の持続可能な共存への願いを込め、フランス語で絆を意味する“Le Lien(ルリアン)”と名付けました。
従来のペットショップの販売方式では、実際にペットの世話をする際、購入前に抱いていた理想と現実の間でギャップを感じてしまいがちです。これこそが飼育放棄や虐待の原因であると考えました。
Le Lienにはこのギャップを生じさせないための3つの特徴があります。
1つ目は生体の展示がない体験型施設であることです。VRやぬいぐるみ、音響機器を駆使し、五感で楽しめるペットとの暮らし体験を提供します。ドッグランコーナーでは動物と自由にふれあい、個室ではプライベートな暮らしが体験できます。利用者がVR機器を通して見ている映像は個室内外の画面に映し出され、利用者以外も興味を持てる仕組みになっています。
2つ目の特徴は利用者の飼い主としての適性を判断する機能があることです。個室では利用者にストレスを与えるシーンも体験させることで、その後の動物への接し方から虐待の可能性を判断できます。命を飼う責任について考えさせ、衝動的な購入を抑制することで購入された後に不当な扱いを受けるペットを減らすことができます。
3つ目の特徴は利用者と動物のマッチング機能をもつことです。個室内の画面には近隣の生体販売ペットショップや保健所等にいる動物の情報が表示されます。従来では動物の情報を得るにはそれぞれの施設に足を運ぶ必要がありましたが、Le Lienはその手間を省きます。人と動物の出会いの場として機能することで売れ残りや不良在庫として扱われる動物の減少に貢献します。
すべての動物が幸せに過ごせる世界を目指して。作品講評
バーチャル体験(視覚的)と物理的リアル体験(触感)を融合させた新しい売り場提案で、ペット飼育に関する社会問題解決型アイディアがよい。タイムレスでペットの成長を体験できるのも面白い。
ディスプレイ部門
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金賞
- 課題
- パナソニック
- 作品名
- 回転式影絵照射ディスプレイ
- 出品者氏名
- 杉本 茜
- 学校名
- 東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校
作品講評
商品特性を影絵で見せるアイディアとデザインが良く、光に動きがあり集客力のあるPOPに仕上がっている。思わず立ち止まり魅入られてしまう。
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銀賞
- 課題
- 資生堂ジャパン
- 作品名
- 会う鍵
- 出品者氏名
- 関根 千紘
- 学校名
- 東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校
作品講評
QRを鍵と合わせるアイディアが面白い。全体と鍵のデザインも優れている。見たらついやってみたくなり、それがアプリ登録へと自然とつながる感じが良い。
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銅賞
- 課題
- 資生堂ジャパン
- 作品名
- 南フランスからのお届け物
- 出品者氏名
- 小倉 美桜愛
- 学校名
- 千葉県立東金高等技術専門校
作品講評
「南フランスでボトリングされた温泉水の化粧水」印象づけ、背景にエアメールを配置、「南フランスからのお届け」というイメージアップさせていて効果的。
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協賛社賞
- 課題
- 資生堂ジャパン
- 作品名
- うるおいバリアをサポート
- 出品者氏名
- 柴田 実祐
- 学校名
- 千葉県立東金高等技術専門校
作品講評
商品特徴「肌のうるおいバリアをサポート」を円形や水の表現光を使って効果的に伝えているデザインです。
円形の側面にもロゴやアイコンを入れることで定番外プロモーションのエンド展開でも映えそうです。
ブランド表現のトーン&マナーもおさえていて完成度の高さを感じました。 -
協賛社賞
- 課題
- 象印マホービン
- 作品名
- パーツこれだけ機能はしっかり あなたの暮らしにシームレス
- 出品者氏名
- 鈴木 世梨菜
- 学校名
- 東京都立中央・城北職業能力開発センター板橋校
作品講評
パッキンを一体化したことによるユーザーベネフィットについて、課題設定シートには敢えて記していなかった「お手入れ点数がたった2点になる」ことに気付かれ、加えて、透明のアクリル樹脂を使用することでシンプルでスッキリとした本体デザインがよりキレイに見えるよう演出もして頂けたことに、製品に対する深い考察からその特長を十分に理解して制作して頂けたことがよく分かった。
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協賛社賞
- 課題
- パナソニック
- 作品名
- ちょっとのぞいてみませんか?
- 出品者氏名
- 木村 彩乃
- 会社名
- 株式会社DNPエスピーイノベーション
作品講評
店頭での体験価値を重視した展示で、あえて商品を隠して、アイキャッチとわくわく感を演出し、明るさの体感と使用シーンを想起させる工夫を凝らして頂きました。
企画意図・作品説明
文房具売り場の試し書きは、見知らぬ人が思い思いに筆を走らせた結果生まれた、共作のアートのように感じる。そんな試し書きで生まれるアートをより楽しめる売り場として企画した。扱う文具としては筆と墨を選んだ。日本の良い文化でありながら、多くの人が小学校以降触れていない。この売り場における「試し書き」は、どの商品が好みか試すだけではなく、馴染みのなくなった筆と墨に一歩踏み出す、そういった試し書きである。道具をそろえることなど、始めることに障壁がある文化に、店舗デザインという体験を入口にして、ぜひ触れてもらいたいという意図で企画した。
試し書きで書いたものが、売り場のディスプレイに反映され、売り場のデザインが日々変わる。試し書きらしく、文字や絵などの制約もなく、思い思いの試し書きをすることで生まれる作品が、大きなディスプレイに反映される。体験型売り場として、試し書き自体の利用を促し、本来であれば筆と墨に触れることのなかった人の入り口となる。また、多くの人が経験してきた「習字」という限られた範囲内での用途ではない、仮名書きや水墨画のような試し書きができるため、これまで気づくことのなかった面白さを体験することもできる。ただ筆と墨を楽しむ、自由なのびのびとした場という意味を込めて、タイトルを墨場とした。この墨場は、商品を買う前提での試し書きに加えて、まずその商品に触れてみるという意味での試し書きができる売り場となっている。