売り場デザイン部門
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金賞
- 選択課題
- フリー課題/花屋(花の種)
- 作品名
- Secret Floriography
- 出品者氏名
- 田邊 琴乃、木村 心万、木瀬 那津海
- 会社名/学校名
- 同志社女子大学
作品講評
『種』をコンセプトとした売り場デザインは見たことがなく、店頭体験として地味になりがちな『種』に花言葉の魅力を合わせる事でストーリー性を作り、ワクワク感を体験させる演出が良いと思います。
種を植え育てる×VRデジタルという意外性のある掛け合わせもオリジナリティを感じました。 -
銀賞
- 選択課題
- パナソニック/電池防災グッズ
- 作品名
- 謎を照らす
- 出品者氏名
- 齋藤 陽菜
- 会社名/学校名
- TOPPAN株式会社
企画意図・作品説明
Panasonicの電池防災グッズを装備として使用し、暗い部屋を照らして問題を探し謎解きを行う、「リアル謎解き×商品の体験展示スペース」の提案です。
次世代の売り場では、インターネット上ではできないような身体性を伴った商品の体験・実感がメインとなる売り場づくりが重要であると考えます。また、災害への備え、備蓄はいつの時代も大切なものではありながら、多くの人が後回しにしがちで、いざ実際に被災した際に困ってしまうという人が多くいます。今回提案するリアル謎解き空間では、主に休日に買い物に来た親子をターゲットに据え、停電したかのような暗い部屋で過ごす状況をゲームを通して楽しく体験してもらうことで、改めてPanasonicの電池防災グッズの便利さ、備蓄の重要性にお客様自らで気づくきっかけを提供します。
イベントスペースは3つのエリアに分かれており、1つ目の部屋ではたくさんの棚の中から、装備として選んだライトを点灯させることができる電池を探し、取り出して装填します。2つ目の部屋では、自宅のリビングのような配置の暗い部屋のなかで、様々な場所に隠された謎解き問題を、ライトを使って探し出し、謎を解きます。解けた謎の数によっては、簡易な防災グッズをプレゼントとしてもらうことができます。3つ目の部屋には、ライトをはじめとする電池防災グッズが展示されており、どれくらいの間電池が持つのか、どれほどの備蓄が必要か体感できます。展示鑑賞後にはPanasonicの電池防災グッズを実際に購入することができ、実感を購入へとつなげるスペースとなっています。作品講評
好奇心を刺激する謎解きと商品価値理解をうまく組み合わせた着眼点は、プロモーションイベント的な発想で非常に面白いアイディアです。エンターテイメント性が高く、リアル店舗ならではの体験価値を一層高めています。また、親子をターゲットにした参加型の売り場デザインで、楽しくゲームをしながら商品理解を促進するとともに、防災・備災への関心や意識を高められると感じました。ビジュアルの表現も高く評価できます。
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銅賞
- 選択課題
- 江崎グリコ/カレールウ及びカレー売り場
- 作品名
- roux Me Labo (ルウミーラボ)
- 出品者氏名
- 和田 莉乃亜
- 会社名/学校名
- 株式会社 東具
企画意図・作品説明
売り場でカレールウを買うとき、何気なくいつものブランドを手に取ってしまうことが多いのではないだろうか。「自分に合った最高のカレーと出会う」をコンセプトに、新しい商品と出会い自分ぴったりのルウを探すという、より楽しい買い物体験を提供できる企画を目指した。カレールウを購入する際の「中辛から試す」という賭けや「辛すぎた・甘すぎた」といった失敗を減らし、1回目の購入から自分にぴったりなカレーを選びやすくする仕組みを作ることで、顧客満足度向上が期待できる。また、これからの売り場ではモノだけでなくその場でしか味わえない体験価値を提供したいと考え、カレーを試飲できるというリテールテイメントの要素を取り入れた。
roux Me Labo(ルウミーラボ)は自分にぴったりのカレーに出会える場所。カレールウの味見ができるドリンクバーと、別ブランドのカレールウを組み合わせて自分だけのオリジナルルウが作れるディスペンサーが設置されており、もっとカレーのことが知りたい人向けにスパイスについての展示をしている。試飲で自分好みの味を探しながら、もっとこだわりたい人は複数のルウをブレンドし、マイルウを調合することができるという、わくわくする購入体験を意識してデザインした。作品講評
各社からたくさんのカレールーが出回っている状況を鑑みると、「味の比較」は誰もが試してみたくなる強いインサイトだと思います。また味見体験の設計は、リアルな場ならではの強みを活用したアプローチでもあります。シンプルながらも、商品が買いたくなる魅力を提示している売り場デザインです。
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審査員セレクト
- 選択課題
- 江崎グリコ/カレールウ及びカレー売り場
- 作品名
- Carry laterie
- 出品者氏名
- 鶉橋 央揮、藤野 桃香
- 会社名/学校名
- 株式会社博報堂プロダクツ
企画意図・作品説明
お菓子にルーツのあるグリコの提供するZEPPINだからこその要素を絡めつつ、他カレールーの売り方としても可能な売り場を模索し、高級ショコラ店をモチーフに採用。1粒づつ辛さやメーカーを選択し、各家庭に合わせたカレールーを提供する売場で選ぶ楽しさで日常の買い物を楽しくする売り場を考えました。
次世代においてカレールーは新たな生鮮になると考えました。現状スーパーでは生鮮3品が壁際に売り場を構え、冷蔵ケースに陳列されています。今回の作品では、青果→鮮魚→精肉という生鮮3品の導線の先に高級チョコ店のような4つ目の生鮮カレールー売り場を展開。高級チョコのように1粒ずつルーを陳列売り方とデジタルサイネージを活用して出来立て感を演出する売場を作成。
カレーは国民的夕飯であるが、辛さの好みや、世代の差から来るルーの好みの違いなど、それぞれに答えることは手間がかかることが現実。この流れは、次世代にも継続され、人口減少から、より個人個人の趣向に答えることが難しくなる事が予想されます。
カレーの家庭でのあり方は変えず、売り方を変えることで次世代の日本でもカレーが国民食であれるようになると良いと考え作成しました。
また、食材には売り手も大切なシズル要素であるため、売り場にはショコラティエのような制服の従業員を配置し、包装を機械化することを想定しています。 -
審査員セレクト
- 選択課題
- 江崎グリコ/カレールウ及びカレー売り場
- 作品名
- ottimo
- 出品者氏名
- 片岡 あずさ、小野田 愛、福田 真優
- 会社名/学校名
- 同志社女子大学
企画意図・作品説明
〜高級感溢れるZEPPIN BAR〜
大人向けの本格的なカレーを高級感が溢れるBARのような雰囲気で味わえる売り場をデザインしました。イタリア語で絶品を意味する「ottimo」を店名とし、休日のゆっくりした食事時間を楽しみにする夫婦やレシピに困る50代の主婦層をターゲットにZEPPINのアレンジレシピを提供するお店を提案します。
メニューには、公式サイトに掲載されているZEPPINレシピの他に、肉や海鮮、野菜などから好きな食材を3種類選び、それらを使用したカレーを目の前で作ってもらえる体験を組み込みました。自分だけのオリジナルレシピができ、ここだけのオシャレな空間を楽しめます。
また、ここでしか出来ない体験という観点から、カレールウを溶かさずそのままチョコレート感覚で食べられるものや擦るとカレーの香りがするコースターを置き、カレーならではの香りと味にBARというオシャレな雰囲気を掛け合わせることで特別な体験価値を提供します。 -
審査員セレクト
- 選択課題
- 江崎グリコ/カレールウ及びカレー売り場
- 作品名
- スパイスってやつが頭から離れないの
- 出品者氏名
- 穗苅 映迪、荻野 鈴菜
- 会社名/学校名
- 大日本印刷株式会社
企画意図・作品説明
「カレーが食べたい」と思うきっかけはカレーの匂いを感じた時が多い。しかし、現在の売り場では匂いを感じることができず、カレーの魅力を伝えきれていないと感じる。そこで「スパイスの香りを感じる体験」に着目した売り場をデザインした。
ZEPPINカレーを食べたい・作りたいと感じてもらえるような体験が3つある。
・1つ目の体験は、什器の前に立つと、40種類のスパイスとデュクセルソースが瓶から鍋に落ちてスパイスの香りが空間に広がる。
・2つ目の体験は、香りを感じながら数多く並ぶアレンジレシピの食品サンプルを選んでもらい、ZEPPINカレーの3種の味とアレンジポテンシャルの広さを認知してもらう。
・3つ目の体験は、いつでもカレーを思い起こして食べたくなるように「カレーの香り付きのレシピカード」を配り持ち帰ってもらう。
これらの体験を通して、スパイスの香りを強く印象付け、売場から離れた後や帰宅後も思い出して購入を誘う仕掛けを考えた。
企画意図・作品説明
花離れが進んでいる現代において、人々に花を栽培する楽しみを再発見してもらうために、花の種を販売する体験型の売り場を考えました。どのような花の種が入っているか分からない、花言葉のみが記された封筒に、花の種を入れて販売します。顧客は花言葉だけを基準に商品を選び、購入時に植木鉢などの栽培キットと一緒に受け取れる仕組みにします。そして、育て上げると初めて、その花が何の花であったか分かるというサプライズ体験を提供します。売り場には書く花の花言葉から連想されるシチュエーションをVRで体験できるスペースを設けます。これにより、花を贈る場面や相手の反応を具体的にイメージしやすくなり、購入後のミスマッチを防ぐと同時に、記憶に残る体験を提供します。